査定額は見立て。売れると決まった金額ではない

結論から言うと
査定額は、不動産会社が資料と一定の前提から示す売却価格の見立てです。その価格で買いたい人がいると確認できた数字ではありません。実際の売却価格は買主との条件交渉を経て決まります。査定書に3,000万円とあっても、安易に「3,000万円で売れる」「3,000万円が相場」と判断しないことが大切です。
売却中に出てくる4つの価格
| 価格 | 誰が提示・決定する? | 意味 |
|---|---|---|
| 査定価格 | 不動産会社 | 資料と前提に基づく見立て・提案 |
| 売出価格 | 最終的には売主 | 買主を募集するために市場へ出す価格 |
| 購入申込価格 | 買主側 | 買いたい価格・条件の提示。申込みだけで成約ではない |
| 成約価格 | 売主と買主 | 売買契約で合意した価格 |
不動産会社から助言を受けても、売出価格を決めるのは売主です。査定額どおりに出す義務があるわけではありません。ただし、高く出せばそのまま高く売れるとも限りません。
査定書を受け取ったら、見込む価格と期間を聞く
HONNE|現場のホンネ
売却価格を提案してきた実務経験から、数字のあとに聞いてほしいのはこれです。
正直、いくらくらいで売れそうですか?その価格なら、どのくらいの期間を見込んでいますか?
秘密の本当の価格を聞き出すためではありません。査定額の前提を、担当者自身の言葉でも説明してもらうためです。「そう考える一番の根拠は何ですか?」まで聞くと、数字だけより判断しやすくなります。
参考事例、物件の状態、現在の競合の見方が違えば、各社の査定額にも差が出ます。高い会社が正しい、低い会社が慎重だから正しい、と金額だけで決める必要はありません。
書類の見栄えより、根拠の説明を確かめる
媒介契約の場面では、契約書に記載する売買すべき価額・評価額について会社が意見を述べる際、根拠を明らかにすることが宅建業法で定められています。無料査定の全段階へ同じ義務をそのまま当てはめるものではなく、査定書の作成も一律に義務付けられているわけではありません。
数字を提示するなら、売れる見込みと、その前提まで説明してほしいと思います。 査定書が立派でも、この説明の代わりにはなりません。
売るか決めていないなら、査定書を家族に見せて相談し、保留しても構いません。査定額を受け取ることと、売却を決めることは別です。
出典・参考資料
一次情報確認日:2026年9月15日


